OneNote は「ノートブックを共有するととても便利ですよ」と、このサイトでは訴えているわけですが、その前に「どうやったらWindowsでフォルダを共有できるの?」という方もいらっしゃると思うので、フォルダの共有方法を説明しますね。
Windows で共有フォルダを設定する
フォルダを共有する方法が分かるといろいろなことに応用できるので、とても便利です。OneNote のノートブックに限らず Excel や Access のファイルを共有することで情報共有できますからね。ぜひ設定方法を覚えてください。
共有の基本的な流れをつかむ
フォルダを共有するためには、大まかな流れをつかんでおく必要があります。そうしないと、うまく共有できないだけではなく、セキュリティ面で問題が出るからです。
Windows ではエディションによって共有方法が違っています。そこで、ここでは Professional エディションに絞ってお話しします。概念的にやや難しい部分がありますが何とかついてきてくださいね。
大まかな流れとしては
- 共有フォルダを作る Windows パソコンを決定する
- 共有フォルダにアクセスを許可したいユーザーを確認する
- [共有の詳細設定]を確認する
- 許可するユーザー全員分のアカウントを共有するパソコンに作成する
- 共有フォルダとセキュリティを設定する
- アクセスできるかどうか確認する
こんな感じです。
それでは具体的な方法を順番に説明しますね。
共有するパソコンの決定
共有フォルダを作るパソコンを決定します。もちろん、サーバーやNASがあるのならそれを使ったほうがいいです。なお、基本的にはサーバーと同じ扱いになるので、できれば頻繁には電源を落とさないパソコンを選んでください。
アクセスを許可するユーザーの確認
誰に対して共有するのかを確認します。そしてその人のアカウント情報(ユーザーIDとパスワード)も準備します。ただし、パスワードについてはデリケートなので、アカウント作成の際に本人に入力してもらうほうがいいでしょうね。
共有の設定確認
[共有の詳細設定]を確認します。名前こそ詳細設定なんですが、実際には「共有の方針」みたいなものになっています。ここの設定で共有に関する全体の動きが決まります。
具体的には、
- [ネットワークと共有センター]を開きます。通知領域のネットワークアイコンを右クリックして[ネットワークと共有センターを開く]をクリックすると早いです。
- 左側にある[共有の詳細設定の変更]をクリック
- [ネットワーク検索を有効にする]と[ファイルとプリンターの共有を有効にする]と[ユーザーアカウントとパスワードを使用して他のコンピューターに接続する]を選択します。
- [変更の保存]ボタンをクリックします。ログオフ(サインアウト)を促された場合は、ログオフして再度ログイン(サインイン)してください。)
これで、共有の詳細が設定できました。
アカウントの作成
共有フォルダを作成するパソコンにアカウントを作成します。とりあえずユーザーIDだけを設定して、後で本人にパスワードを入力してもらいましょう。
※アカウントの作成方法はこのページの趣旨とは違うので、以下で詳しく説明しています。
https://onenote.hprs1.com/windows-account/
共有フォルダとセキュリティの設定
共有するフォルダは新規作成したほうがいいでしょう。そのフォルダだけ共有すれば、管理がとてもしやすくなるからです。
フォルダの共有方法は以下の通りです。
- 共有したいフォルダを右クリックしてプロパティを表示
- [共有]タブを開き[詳細な共有]ボタンをクリック
- [このフォルダを共有する]にチェックを付ける
- [アクセス許可]ボタンをクリックする
- Everyone のアクセス許可を[フル コントロール]にする
- [OK]を次々クリックして設定を完了する
次にセキュリティを設定します。
- 共有フォルダを右クリックしてプロパティを表示
- [セキュリティ]タブを開き[編集]ボタンをクリック
- [追加]ボタンをクリックし[詳細設定]ボタンをクリック
- [検索]ボタンをクリックしてユーザーとグループを一覧表示する
- 共有したいユーザーまたはグループを選択する
- [OK]を2回クリックすると[アクセス許可]のダイアログに戻る
- 追加したユーザーまたはグループの[アクセス許可]を[フルコントロール]にする
- [OK]を次々とクリックして設定を完了する
これで、共有とセキュリティ設定が完了しました。
アクセスできるか確認する
実際に各ユーザーにアクセスしてもらいます。このとき、ログオン(サインイン)に使ったIDとパスワードがそのまま共有フォルダの認証にも使われます。なので、ログオン情報と共有パソコンに作成したアカウントの情報が一致している必要がありますよ。
アクセス方法ですが、エクスプローラーのネットワークから確認すれば、共有フォルダのあるパソコンが見えるはずなので、後はダブルクリックして開きます。もし、うまく開かない時は以下について確認してください。
- 作成したアカウントとアクセスしたときのアカウントが一致しているか?
- 作成したアカウントのIDやパスワードが間違っていないか?
- フォルダの共有設定が間違っていないか?
などをよく確認してください。
特に問題がなければうまく共有できていますので、OneNote のノートブックなどをフォルダにコピーすれば共有できますよ。
共有に関する疑問
共有に関していろいろと説明しましたが、アカウントに関してとフォルダの共有設定に関して補足説明が必要だと思うので、すこし説明しておきますね。
なぜアカウントを個別に登録するのか?
先ほどもお話ししましたが、フォルダにアクセスする人全員のアカウントを共有元のパソコンに作成する方法を紹介しました。人数が多いとかなり面倒な作業ですが、セキュリティ上とても重要なので、ぜひ地道に行ってください。
もちろん、共有フォルダはだれでもアクセスできる設定ができますが、これだと当然セキュリティが低くなってしまいます。ネットワークに接続さえすればいいことになるので、情報が洩れ放題なんてことになるかもしれないですね。
したがって、特定の人だけがアクセスできる設定を行ったほうが明らかに安全です。おそらく OneNote を使う環境は業務がメインだと思うので、特定の人にだけアクセス権を与える設定をお勧めします。安全のため、それしか説明しませんのでご了承ください。
フォルダに2つの設定がある理由とは?
フォルダの共有設定とセキュリティ設定の2つを紹介しました。これは、フォルダ単位の共有の可否と、そこにアクセスするユーザー個別のアクセス権があるからです。ただ、この2つを組み合わせるととてもややこしくなって、設定ミスが起こりかねません。
そこで、私個人としては、フォルダの共有設定では[Everyone]をフルアクセスとし、セキュリティ設定で読み書きの可否を設定するほうが良いと考えています。そうすれば、共有の有無とアクセスの可否を分けて設定している形になって単純化できるからです。
まとめ
いかがでしたか?
Windows の共有設定はかなり細かいことができるので、突き詰めると相当難しいです。そこで、最低限の設定で安全に運用できる方法を説明しました。本当ならもっと高度な設定もできるんですが、システム管理者レベルでないとちんぷんかんぷんだと思うので控えました。
また、全員がフルアクセスの権限で説明しましたが、セキュリティで読み取りのみ許可することもできるので、必要に応じて試してください。
以上、「Windows でフォルダを共有するには?」と題して簡単ですが説明しました。