OneNote
で顧客管理をする方法を説明しました。OneNote で顧客データベースを作って管理したい方に適した内容です。OneNote で、データベースを作る方法を説明しただけでなく、使い方も説明しているからです。
OneNote で顧客管理をする意味とは?
あなたは、「OneNote で顧客管理ができないだろうか?」とお考えだと思います。確かに、使い慣れたアプリで顧客管理までできたら、便利で楽ですからね。ところで、OneNote で顧客管理をするということは、データベースを構築するということです。
でも、OneNote にデータベース機能はないんですよ。「じゃあ、顧客管理は無理ですね。」としてしまってはさすがに寂しいので、ちょっと工夫してみました。システムが組めるレベルにはできませんが、簡単な顧客管理ならできますよ。
そこで、OneNote で顧客管理をする方法をご紹介します。
OneNote で顧客管理をするときのポイント。
それでは、OneNote で顧客管理をするときのポイントをご紹介します。ポイントは5つあるので、しっかりと目を通してください。
顧客管理データベースの構築
最初に、顧客管理データベースの構築を行いましょう。データベースの構築というとなんだか難しいイメージですが、要するに表を作成するだけです。表自体はとても簡単にできるので、今から説明する手順でやってみてください。
- 顧客管理用に OneNote のノートブックを1つ用意する。
- セクションに「顧客台帳」などの名前を付ける。
- ページに「顧客情報」などの名前を付ける。
- 表を挿入する。(列数や行数は適宜決めてください。)
- データを入力する。
これで、顧客情報に関するデータベースができました。一応イメージを解説しておくと、ノートブックをデータベースとし、セクションを用途で別けて、ページをテーブルとしました。どうでしょう、なんとなく理解していただけましたか?
次は、データの検索方法をご紹介します。
ノートブックは OneDrive に保存すると、出先の営業マンや各地の営業所などと共有できるので便利ですよ。ただし、データ漏えいの危険性が高まるので、取り扱いには十分注意してください。
データの検索方法
続いて、データの検索方法を説明します。データの検索方法はとても簡単で、検索ボックスに探したい情報のキーワードを入れて、検索ボタンをクリックするだけです。やり方は次の通り。
- 顧客情報ページを開いた状態にする。
- 検索ボックスにキーワードを入力。
- キーワードが見つかるとハイライト表示される。
これで、データの検索ができました。なお、検索は開いているすべてのノートブックが対象なので、別のページにキーワードがあると、そちらもハイライトされます。ただし、これは単純に検索しただけなので、便利に使うにはデータの抽出ができたほうが良いですよね。
そこで、次は抽出について考えてみます。
検索の対象範囲は設定により変更できます。検索ボックス右側の、下向き三角形をクリックしてメニューから選んでください。
データの抽出ができないか?
続いて、データの抽出ができないか、方法を考えてみましょう。抽出は、ある特定の条件に合致するデータを集めてくることです。データベースで非常に重要になる機能ですが、OneNote ではどうすれば実現できるでしょうか?
多くの方は、「さすがにそれは無理でしょ。」と思われるでしょう。しかし、不可能ではないんですよ。それはノートシールです。表にノートシールを付けるだけで、データを抽出できるようになるんです。しかもやり方はとても簡単ですよ。
ところで、ノートシールとは何かというと、入力した文字列の先頭に付けることができる、小さな画像です。見かけ上は、ただのワンポイント画像なんですが、これは検索ができるんです。つまり、入力データの先頭にノートシールを付けることで、抽出が可能というわけなんですね。
ノートシールを使った抽出方法とは?
それでは、ノートシールを使ったデータの抽出方法を説明します。先ほどもお話しした通り、表に対してノートシールを付けるだけです。厳密にいうと、ノートシールを付けた後に、それを作業ウィンドウで検索することで、抽出の代わりになります。やり方は、次の通りです。
- 表のデータに、ノートシールを付ける。
- [ノートシールを検索]ボタンをクリックして、作業ウィンドウを表示。
- ノートシールが、グループ化されて表示される。
これで、データを抽出できましたね。グループ化は[ノートシール名]が基本ですが、設定ができるので、違うまとめ方も可能ですよ。また、[概要ページを作成する]のボタンをクリックすると、別のページに一覧の結果を作成できます。必要に応じて使ってください。
さらに、ノートシールの中でも「チェックマーク」のものは、クリックするとオン・オフの切り替えができます。これを使うと、例えば作業が完了した件数を抽出するなど、使い方に関してさらに広がりが出てきますね。
なお、ノートシールはあらかじめ名前が決まっていますが、必ずしもそれに従う必要はないと思います。自分で独自にルールを作ってしまえば、名前とは無関係にシールが使えますからね。
ノートシールは、文字とセットで使わないと機能しないので、必ず文字列に付けるようにしてください。(ノートシールの位置は、文字列の先頭に固定されています。)
規模が大きくなったら、Excel や Access へ移行する。
OneNote での顧客管理の規模が大きくなったら、Excel や Access へ移行しましょう。さすがに大規模なものは管理が難しくなるし、そもそも OneNote はデータベースまで考えられていません。今回ご紹介したやり方は、機能を駆使してデータベースのように使っているだけです。
したがって、本格的なものは Excel や Access といった、データベース機能が使えるアプリで構築するようにしてください。ちなみに、表のデータは選択範囲を簡単にコピーできるので、データの移行はとても簡単ですよ。
貼り付けの際に、[貼り付け先の書式に合わせる]を使うと、データだけが貼り付くので便利ですよ。
まとめ
いかがでしたか?
OneNote で顧客管理をする方法を説明しました。データベースの構築、データの検索方法、データ抽出方法の考案、ノートシールの使い方、Excel や Access へ移行、など5つのポイントがありましたね。とりあえず、これで顧客管理ができると思います。
繰り返しになりますが、もともと OneNote はデータベースの機能がありません。強力なテキスト検索機能と、ノートシールの検索機能をうまく使って、データベース風に仕上げているだけです。したがって、過度な期待はしないでくださいね。
今回の顧客管理は、OneNote の可能性を追求した一つの例ですので、「工夫すればいろいろな発展性がある」と捉えていただければ幸いです。
以上、「OneNote で顧客管理をするには?」と題して説明しました。