OneNote
のライセンスについて、詳しくまとめました。使用するにあたって、権利関係が気になっている方はご覧ください。どのような体系になっているのか、マイクロソフトに問い合わせて確認した情報を載せています。
OneNote のライセンスを知る意味とは?
OneNote は非常に便利なアプリなので、近年急激に利用者が増えています。当サイトもかなりの方がアクセスされていますが、ライセンスが気になる方がいらっしゃるようです(実際にそのあたりに関する質問も受けました)。というのも、今一つハッキリとしないからだと思います。
「便利そうだから使いたいけれど、本当に無料で使えるの?」というような不安をお持ちの方は、決して少なくないでしょう。ライセンス違反は犯罪ですから、心配になるのは当然だと思います。個人なら無料なのか、商用はダメなのかなど明確な記述が見当たらないんですよね。
そこで、マイクロソフトに直接問い合わせましたので、正確な情報をご紹介しましょう。
OneNote のライセンス、問い合わせた結果を公開!
それでは、OneNote のライセンスについて、マイクロソフトに問い合わせた結果を報告していきます。ややこしくならないように、順を追って説明します。
OneNote の種類をおさらい
まず、執筆時点での OneNote の種類をおさらいしておきます。
現時点で以下の3種類が OneNote には存在します(Windows版についての解説です)。
- OneNote 2016
- OneNote for Windows 10
- Microsoft 365(Office 2019)付属の OneNote
これらのうち、OneNote 2016 と オフィス製品付属の OneNote はライセンス上、別物になるそうです。どちらの OneNote も中身はほぼ同じなので、かなりややこしいですね。区別をつけるためには、OneNote 2016 と Office OneNote みたいに呼ぶとよさそうです。
これらの OneNote は有償・無償、商用利用の可否など入り混じっていますので、かなりわかりづらくなっています。そこで、もう少しすっきり分けてみます。
無料で使える OneNote はこれです!
無料で使える OneNote は、以下に挙げる2点です。
- OneNote 2016
- OneNote for Windows 10
マイクロソフトに確認したところ、この2点が無料で使えるとの回答でした。また、無料というのはアプリ単体で自由に使ってよいということで、別途 Microsoft365 などの製品を購入する必要はないということで解釈してかまわないそうです。
また、一時期 OneNote 2016は Windows 10 での利用が非推奨になっていましたが、現在は使えるようになっています。したがって、Windows 10 のユーザーは選択肢が2つあるということになりますね。逆に Windows 8.1 は OneNote 2016 のみということになります。
ところで、あえて無償利用の条件を挙げるとするなら、『マイクロソフトアカウント』の作成が必須であるというところでしょう。もちろん、無料で作れるので費用は発生しないんですけれどね。
商用利用できる OneNote はこれです!
商用利用できる OneNote は、以下に挙げる2点です。
- OneNote for Windows 10
- Microsoft 365(Office 2019)付属の OneNote
マイクロソフトに確認したところ、この2点が商用利用できるとのことでした。つまり、無料で商用利用したいときは、OSをWindows10に移行すればよいということが分かります。 OS に付属しているアプリは、OSの利用要件に従うことになるので、こうなるみたいです。
別の見方をすると、Windows8.1 で OneNote を商用利用したいときは、オフィス製品を購入するしかないということになります。こうなると、俄然 Windows 10が魅力的に見えてきますね。実はそれ(Windows 10 の普及)が狙いだったりして(笑)。
参考 商用利用に関して、こちらの公式サイトで詳しい説明が読めます。
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/homeuse/commercial-use-office.aspx
無料の OneNote でも有料になることがある?
ところで、無料の OneNote であっても有料になることがあるのをご存じですか? こう聞かれるとちょっとドキッとするかもしれませんが、別に大ごとではないのでご安心を。
無料の OneNote でもノートブックのサイズが5GBを超える場合は、有料になってしまいます。なぜなら、OneDrive が無料で使えるのが5GBまでだからです。無料版 OneNote は、ノートブックの保存が OneDrive のみ行えますので、間接的に有料になることがあるんですね。
サイズが5GBを超えるとなると、相当使い込まないと到達しない領域だと思いますので、ほとんどの方には関係ないんじゃないかと思います。なので、「念のため知識として知っておく」程度で構わないと思いますよ。
オフィス製品を購入すれば、ローカル環境に保存できますし、Microsoft365であれば OneDriveの容量も大きくなりますので制限は受けなくなります。
実は、ライセンスについて明記されていた?
OneNote のダウンロードサイトなどには、「無料でダウンロードできます」と書いてありますが、それ以外に詳しいことが何も示されていないんですよね。厳密には、無料でダウンロードできても使う時はお金が発生しそうですし(「無料で使用できます」とは書いてないですから)。
この点についてもマイクロソフトに確認したところ、この「無料でダウンロードできます」というところがすべてを物語っていると考えてよいとのことでした。もうちょっと詳しくライセンスについて説明してほしいところですが、そのような方針のようですね。
また、公式サイトの OneNote と OneNote 2016 との違い というページで以下のような説明が見られますので、これがライセンスについて説明しているのかもしれません。
OneNote 2016 は、最初に Microsoft Office 2016 の一部としてリリースされたデスクトップバージョンの OneNote です。 これは、現在サポートされているすべてのバージョンの Windows で実行され、個別に、または Microsoft Office 365 または Office 2019 の一部として使用できます。 OneNote 2016 は無料でダウンロードすることも、Office の一部としてインストールすることもできます。
これはかなり分かりにくいですが、訳してみると「 OneNote 2016 は、単体であれば無料で使うことができるし、オフィス製品の一部として使ってもいいですよ。」となるようです。訳してみてもやはり解釈が難しいですよね。どうしても前提知識が必要になる書き方だからでしょうね。
というのも、本来 OneNote 2016 は商用利用できないからです。一方で、Microsoft 365 など最新のオフィスは商用利用できるので、Officeと一緒に使えば商用利用が可能になるわけです。「単体だと無料だけれど、商用利用は不可ですよ」と書いてあることにはなるんですが…。
こんなこと、なかなか一般のユーザーが理解できるとは思えないですね。できればダウンロードサイトなど、一か所でライセンスについて明記しておいてもらえると、分かりやすくて不安なく使えると思うんですけれど、どうなんでしょうか(マイクロソフトさん、改善お願いします!)。
まとめ
OneNote のライセンスについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
明確に文書で記されていなかったので、マイクロソフトに問い合わせてみましたが、かなり細かいことが分かって安心できたと思います。いろいろ説明しましたが、まだ混乱があるかもしれませんのでもっと簡単にまとめてみましょう。
「現在の OneNote は基本的にすべて無料です。しかし、商用利用する場合は、商用利用権が付属するバージョンのオフィス製品を購入するか、Windows 10 付属の OneNote を使うこと。」これが、 OneNote のライセンスになるようです。
かなりきっぱり言い切っていますが、マイクロソフトも「 OneNote は無料です」と言っていいと回答しました。ライセンスを順守し、安心してお使いいただければ幸いです。
以上、OneNote のライセンスについてのまとめでした。